小さなゲームにおける適切な難しさとは?

難しすぎるゲームは投げたくなる、でも簡単すぎるゲームはヒマだ。プレイヤーにとって適切な難易度設定は良いゲームに欠かせないが、どの程度が適切かの加減は難しい。高難度を何度もリトライしてねじ伏せるソウルライクから、なんとなく遊んでいてもクリアできるカジュアルな 3 マッチパズルまで、ゲームのタイプによっても求められる難易度は異なる。

スキルに応じたチャレンジを与えることで、人をより物事にのめり込ませることができる、のような話はミハイ・チクセントミハイのフローモデル 1 を代表に良く聞く。

フローモデル

適切なスキルとチャレンジのバランスを取るために、小さなゲームで良く行われる方法として、時間経過で難度を上げるという方法がある。プレイヤーのスキルレベルと見合うところまで難度(=チャレンジレベル)が上昇し、スキルレベルを超えたところでプレイヤーがミスしてゲームが終わるという方法だ。

適切な手段と速度で難度を上昇させれば、この方法でも問題なく良いゲームを作ることができる。その場合の適切な手段とはなんだろう。高難度になってプレイヤーがミスした時に、プレイヤーが自分のスキルが足りないせいで負けたと思えるのであれば、適切な難しさと言えるだろう。逆にゲームが理不尽に難しくて、例えば絶対にかわせないような攻撃を受けたりした場合は、不適切な難しさだ。

適切な難しさとしてよく使われるものは、ゲームスピードだ。ゲーム時間が経過するにつれゲームスピードが速くなり、プレイヤーや敵などの速度が上昇する。プレイヤーはより忙しい操作が要求され、操作をミスすることでゲームオーバーになる。古くはゲーム&ウォッチ 2 時代から使われている伝統的な難易度調整方法で、今でも有効な手段だ。ゲームスピードを難易度調整に使う利点は、難しくしても理不尽になりにくい点にある。ゲームスピードを変化させる場合、敵の速度上昇に合わせてプレイヤーの速度も上昇するので、ゲーム序盤に回避可能だった敵が後半に回避不可能になる、のような状況は発生しない。

ゲームスピードによる難度調整だけでは、どうしても単調になりがちな点は否めない。その場合は、出現する敵の数を増やす、障害物を大きくする、など別の方法で難しくすることもできる。その結果、障害物が大きすぎてプレイヤーのジャンプ能力では原理的に避けられない、などの理不尽な状況が発生しないよう調整することが重要だ。

複数の難易度調整方法を組み合わせることで、ゲーム展開がより複雑になり、プレイヤーが飽きにくいゲームにすることができる。理想的には、プレイヤーにより高度なテクニックを要求するような新しい要素、例えば新しい敵、武器、地形、アイテムなどを逐次投入できればより良いが、小さなゲームでは実装コストが高く、難しいことが多い。


1. フロー (心理学)
2. ゲーム&ウォッチ

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